初めてでもできる!庭木剪定のやり方5ステップ|木と庭を整えるコツも紹介
庭木の成長が、日々の楽しみという人も多いでしょう。そよ風に揺れる新緑、しっとりと庭を彩る紅葉、それぞれに庭を彩ります。日差しを受けた庭木が室内に木漏れ日となるのも、風情があります。
ただ、庭木と切っても切り離せない関係にあるのが「剪定」です。剪定されないままの樹木は枝が密に生い茂り、樹形も乱れがち。大きくなりすぎて近隣の迷惑になったり、病害虫が発生したりと、良いことはありません。
今回は、「自分で庭木を剪定しよう!」と思い立った人に向けて、剪定の基本をまとめて解説します。剪定の手順はもちろん、用意したい道具や季節、注意点、一緒にやっておきたい庭のお手入れもまとめました。
大切な庭木を、いつまでも健康で美しく維持するためのヒントが満載です。最後まで、お付き合いください。
庭木を剪定する準備
大切な庭木の剪定を無事に成功させるためには、準備が大切です。プロも実践する、剪定前の準備3項目を紹介します。
剪定の目的を知ろう
「何のために剪定するのか」という目的を押さえておくと、切るべき枝の見極めに役立ちます。剪定は、なんのためにするのでしょうか。
剪定の目的は、4つあります。
(1) 樹木の健康な成長を促す
(2) 庭木の樹形を整える
(3) 新芽の発生や花つきを促す
(4) 風通しを良くし、病害虫を予防する
適切な時期に、正しいお手入れをすることで、庭木は健康に育っていきます。余計な枝を取り払って見た目の美しさを増すことも、剪定の大切な目的。
風通しが良くなれば、病害虫の予防にも役立ちます。
庭木ごと、適した時期に剪定しよう
剪定に適した時期は、年に2回あります。
まず、冬です。冬は休眠する木が多いため、剪定による庭木へのダメージを最少にできます。冬のあいだに剪定しておくと、春の芽吹きや夏の成長が促進されます。
もう1つの剪定時期は、夏です。盛んに生育しており、切ってもすぐに新芽を出して回復します。
ただし、近年話題になる猛暑には、気をつけなければなりません。真夏に枝を大量に切り落とすと、木の生命活動にも悪影響があるためです。
夏の剪定は通気性の確保や病害虫の予防を主目的に、込み入った枝を取り払う程度にとどめましょう。
庭木の剪定に必要な道具を揃えよう
剪定作業をスムーズに進める道具も、事前に揃えておきます。おすすめの道具を、表にまとめました。剪定したい庭木に合わせて、用意してください。
道具 | 用途 |
剪定ばさみ | 細い枝(直径15mm程度の)のカットに。枝をパチパチと切りたいだけなら、剪定ばさみがあれば十分。 |
剪定のこぎり | 直径15mm以上ある、太い枝を切りたいときに。コンパクトに収納できる折りたたみタイプは安全に保管できる。 |
軍手 | 滑り止めつき仕様がおすすめ。あわせて長袖・長ズボン・長靴を基本とした、動きやすい服装も用意。 |
脚立 | 高所の枝を切りたいときに。アルミ素材なら軽量で持ち運びも容易。庭木のサイズに合わせて選定。 |
枝を処分する道具 | 竹ぼうきや箕(み)、ゴミ袋も用意しておく。剪定する庭木の下にブルーシートを敷いておくと片付けが簡単。 |
庭木の剪定・基本の手順
さあ、いよいよ剪定を始めます。剪定の基本的な手順を、5つのステップに分け、解説します。
1.剪定する庭木をよく観察する
まずは、剪定したい庭木を、よく観察します。これから着手する作業に向けて、まず全体像を把握するのが目的です。
庭木を観察する際は、次のポイントをチェックしましょう。
・枝ぶりはどうか
・どの程度スッキリさせたいか
・特に気になる箇所はどこか
・庭木は健康そうか
・明らかに不要な枝はあるか
剪定したい木だけでなく、周りとのバランスも見ておくと良いでしょう。樹形を整えながら剪定したい場合は、切る枝の順序もおよそ決めておくと、この後の作業がスムーズです。
2.不要な枝を切り落とす
まず切り落とすべき枝は、不要な枝です。不要な枝とは「忌み枝」とも呼ばれ、美しさや健康に良くない影響を与えている枝です。
以下に、忌み枝の例をまとめました。
<おもな忌み枝一覧>
名称 | 特徴 |
逆さ枝(内向き枝) | 幹に向かって、内向きに伸びている枝 |
からみ枝 | メインの枝にからみつくように伸びる枝 |
平行枝 | 他の枝と平行に伸びる枝 |
車枝 | 1か所から何本も伸びる枝 |
立枝 | まっすぐ上に伸びる枝 |
下り枝(枝垂枝) | 地面に向かって下向きに伸びる枝 |
枯れ枝 | 枯れてしまっている枝 |
忌み枝の見極めに困ったら、「その枝を放置したらどうなるか」を考えてみましょう。
たとえば、1か所から何本も伸びている「車枝」を放置すると、樹形が乱れて風通しが悪くなります。まっすぐ上に伸びる「立枝」は、他の枝葉にとって邪魔でしかありません。枯れた枝を残す理由も、ありませんね。
残しておいても良いことがなさそうな枝は、剪定の際に除去しておきましょう。
3.樹形を整える
不要な枝を取り除くと、庭木全体がずいぶんとスッキリしてきます。ここからは、樹形を整える段階です。
理想の樹形になるよう、微調整しながら全体を仕上げます。
とくにこだわりがない場合は、山に自然に生えている形を参考にすると良いでしょう。近隣の野山を歩いてみたり、画像を検索したりしながら、樹種ごとに自然に美しい形を押さえていってください。
Instagramで外構や庭木に関するハッシュタグを調べるのも、良い方法です。素敵なお庭の画像とともに、庭木に関する投稿がヒットします。「いいな」「美しいな」と感じる投稿を保存し、自宅の庭木と見比べつつ作業を進めてみてください。
自然と樹形が整う庭木(アオダモ、ナツハゼ、ナツツバキなど)は、このステップを飛ばしても構いません。
4.透かし剪定で仕上げる
樹形が整ったら、最後にあらためて庭木の全体像をチェックしましょう。込み合っている枝があれば、透かし剪定で仕上げます。
透かし剪定とは、樹形は崩さないまま、一部の枝を完全に切り落とす剪定方法です。枝の「間引き」をイメージしてください。それが、透かし剪定です。
透かし剪定は、上から下に向かって切っていきます。枝を1本切る度に全体のバランスをチェックしましょう。太い枝を思い切って切ることも、大切です。細い枝を何本も切るより、太い枝を除去したほうが全体が整いやすくなります。
左右のバランスも見ながら、進めてみてください。
5.切り落とした枝を処分する
手順の4番目までで、剪定は完了です。最後に、切り落とした枝を処分し、庭を掃除して修了しましょう。
剪定で出た枝を自治体のゴミに出す場合は、ルールに従いましょう。多くの自治体では、小さくカットすれば可燃ごみとして収集場所に出せます。
大掛かりな剪定をし、処分できないほどの枝が出た場合は、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
庭木を大きくしたくないときは「芯止め」を
剪定は、樹木の健康維持と樹形管理がおもな目的です。木の成長は止められません。ただ、住宅事情や他の庭木とのバランスなどの理由で、あまり大きくなってほしくない庭木もあるのではないでしょうか。
大きくなってほしくない庭木には、芯止めを施します。
芯止めとは、庭木のもっとも高い場所にある生長点をカットする作業です。最頂部にある芽を切り落とすことで、庭木の高さがその時点でストップします。以降、庭木は栄養を残った枝葉に回すようになるため、高くなりすぎる心配がありません。
生長点をカットすると高さが決まるのは、樹木が持つ「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」という性質によります。頂芽優勢は、先端部分の成長が他の部分より優先される性質です。頂芽優勢を止めることで、樹木の高さがそれ以上大きくならなくなるというわけです。
庭木の剪定回数
庭木の剪定回数は、年2回が理想といわれます。
・1回目:春の芽吹きに向けて枝を整理する
・2回目:夏、風通しを確保するために枝を透かす
ただ、本当に必要な剪定回数は、樹木によって異なります。生育が旺盛なイチイは、早春に剪定しても、夏には枝葉が茂ります。近隣に迷惑となる場合は、年3〜4回の剪定が必要になるかもしれません。
反対に、アジサイの剪定は、1年に1回が基本です。花が終わった後、花が咲いていた先端から2〜3節目をカットします。剪定のタイミングを間違えると、翌年の花つきに影響するともいわれます。
庭木の種類に合わせて、最適な時期に、必要な回数の剪定を施しましょう。剪定のタイミングや回数に迷ったら、プロに相談すると安心です。
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庭木の剪定と一緒にやっておきたいお手入れ3選
剪定は、庭木とじっくり向き合える絶好のタイミングです。このタイミングを逃さず、必要なお手入れも同時に施しておきましょう。
庭木の健康な生長を促進し、お庭がさらに充実します。
太い枝の切り口に保護護剤を塗布
剪定の切り口は、庭木にとっていわば生傷。そのまま放置しては、雑菌が入り病気を引き起こす場合があります。
太い枝の切り口には、専用の保護剤を塗布しておきましょう。「癒合剤」と呼ばれ、ホームセンターで入手できます。癒合剤の代わりに、木工用ボンドをうすく塗ってもOKです。
土壌改良(追肥)
剪定のタイミングで、土のコンディションも整えましょう。
庭木の追肥は、年2〜3回が目安です。根元から少し離れた場所に、穴を掘って肥料を撒きます。穴を掘るスペースがない場合、根元に肥料をまいて上から土をかぶせてください。
おすすめの追肥は、油かすと骨粉です。油かすは窒素、骨粉はリン酸という、植物の生長に欠かせない成分を豊富に含みます。油かす7:骨粉3の割合で混ぜて、追肥にします。
手軽に追肥をしたい場合は、化学肥料を利用しましょう。速効性肥料は、根からスピーディーに吸収され、剪定された庭木に栄養を与えます。固形タイプや液体タイプなど、さまざまなタイプが市販されています。使いやすいものを選んでください。
摘心(てきしん)・摘蕾(てきらい)
摘心は芽の先端を摘み取る作業です。取り除いた芽の下にある「脇芽」の生育を促します。脇芽が伸びると葉の枚数が増え、庭木全体のボリュームがアップします。
摘蕾は、つぼみを摘み取る作業です。不要なつぼみを取り除き、栄養を庭木全体に行き届かせることが目的です。庭木が小さいうちは、つぼみをすべて取り除いて、生長を優先するやり方もあります。
どちらも、枝葉がスッキリした剪定後こそ、おすすめの作業。あわせて、やってみてください。
あると便利な道具
剪定に必須とはいえないまでも、あると便利な道具を4つ紹介します。ホームセンターでレンタルできる場合もあります。購入前に、試してみても良いかもしれませんね。
高枝切りばさみ
高所の枝切りには、高枝切りばさみが活躍します。ポールの着脱で長さを自在に調整できるタイプや、細い枝も的確にカットする枝キャッチャーのついたタイプなど、バリエーションも豊富。
AC電源に接続し、電動でカットする便利な高枝切りばさみもあります。
充電式剪定ばさみ
何本もの枝を手作業で剪定するのは、骨が折れる作業です。本格的に剪定したい日には、充電式の剪定ばさみをおすすめします。力を入れずにカットできるため、連続してどんどん切れるのが快感!剪定後の枝処理にも役立ちます。
ヘッジトリマー
生垣や玉造専用のトリマーです。広範囲を一気にカットできるため、作業効率が上がること間違いなし。手が届きにくい細部にも刃が入り込み、カットします。好みの形に整えたいときにも便利です。
充電式の馬力も向上しており、電源接続タイプと遜色なく使えるようになってきました。
ブロワバキューム
「剪定後、庭じゅうに散らばった小枝や葉の処理に悩まされる…」、そんな人にはブロワバキュームがおすすめです。ブロワーは、枝葉を吹き飛ばす道具。そこにバキュームがついたタイプは、吹き飛ばしと吸入を切り替えながら処理できます。
吸い込まれた枝葉は細かく粉砕され、付属のゴミ袋に収集。後処理も楽々です。
庭木1本から駆けつけます!便利屋スマイル243
剪定は、楽な作業ではありません。庭木が小さいうちはまだしも、人の背丈を超えて大きくなってくると、枝1本を切り落とすのにも労力がかかります。
そんな庭木が、2本3本とあったら…。
そんなときは便利屋スマイル243にご相談ください。山口県内東部を中心に、みなさまの不便とお困りごとを解消するために駆けつけている、便利屋です。
剪定のご依頼も多数いただいており、枝1本から庭全体、屋根の上にかかる裏山の木まで、どのようなご依頼にも駆けつけます。
便利屋スマイル243は、明瞭会計をお約束します。現場を拝見した上でお見積もりをお出しし、金額に納得いただけてからの作業開始を徹底。小さな不安も払拭してから、作業に入ります。
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まとめ
お気に入りの庭を美しく保つために、そして大切な庭木の健康を守るために、剪定は大切な作業です。剪定に適したタイミングは冬と夏、庭木の状態に合わせて、適宜枝を整理しましょう。
不要な枝を切り落とし、全体を整える順番で進めると、失敗しません。剪定作業がはかどる便利な道具も多数、販売されています。
ただ、高所の作業や広いお庭の手入れ、また剪定している手間がない人などは、プロに頼るのが近道です。山口県で便利屋を営む「便利屋スマイル243」に、ぜひご相談ください。低木1本から大きな木まで、どのような剪定も対応します。
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